幹線道路

 道路の倒壊、陥没、落下…。阪神・淡路大震災は都市の大動脈をズタズタにし、物資輸送や復旧作業に大きな影響を与えた。(撮影・岡本好太郎)

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阪神高速

阪神高速神戸線は橋脚の倒壊や橋げたの落下で、走行中の運転手らが犠牲になった。神戸市東灘区では橋脚が折れ、635メートルにわたって横倒しになった。工法の問題も指摘され、全線開通に1年8カ月を要した=神戸市東灘区深江本町1

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大開通

神戸市兵庫区の大開通は幅約17メートル、長さ約120メートルにわたって陥没した。地下にある神戸高速鉄道大開駅のコンクリートの柱が折れ、天井が落ちたのが原因だった=神戸市兵庫区水木通7

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国道171号

国道171号 阪急電鉄門戸厄神駅近くでは、線路をまたぐ国道171号の高架道路が幅15メートル、長さ25メートルにわたって落下した。道路上には乗用車など3台が取り残された=西宮市野間町

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崩れた経済成長の軌跡

 1995年1月17日、倒壊した高速道路の映像が世界に発信された。戦後日本の成長の軌跡が、崩れ去っていくような光景だった。
 横倒しになった区間は、阪神高速神戸線の635メートル(神戸市東灘区)。阪神・淡路大震災の被害の象徴として、今も繰り返しテレビ画面に映し出される。
 震災1年前の同じ日、米国・ロサンゼルス近郊で起きたノースリッジ地震でも、高速道路が崩壊した。当時、専門家が「日本では起きない」とした被害。しかし、それは現実に起き、阪神高速では神戸線と湾岸線を合わせて16人の命が奪われた。
 震災翌年の96年9月、神戸線は全線復旧した。沿線住民を公害で苦しめてきた道路の復活には、異議もあった。有識者からは地下化の提言も出された。だが、物流の早期回復や渋滞解消を求める声に押され、提言は夢と消えた。
 道路は私たちの暮らしを支える。一方で、安全神話に浸っていれば命を奪われる。高度経済成長期に建設された道路が老朽化の危機に直面する今、高速道路の倒壊という事実が突き付けた教訓は、今なお重く、生々しい。(磯辺康子)

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