経済
関西スーパー総会・質疑応答(4)株主「株主をないがしろ」社外取締役「オーケー流なら店を変えないといけない」
関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)は29日、伊丹市内のホテルで臨時株主総会を開いた。エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループとの経営統合案など計5議案を提出し、株主からの質疑が相次いだ。
株主との主なやり取りは次の通り。
-社長は「目先の損益にとらわれてはだめ」と言うが、株主をないがしろにしている。上場来高値を更新しておらず、価値が毀損されている。万年Bクラスのチームが統合してAクラスを目指すのは信じられない。そういう意識をあらためて、もう一度株主の方を向いて経営してほしい。
関西スーパー・福谷耕治社長「特別委員会の活動について、なぜオーケーよりも(H2O案が)いいのか説明したい」
関西スーパー・牟禮恵美子社外取締役「特別委員会のメンバーとして重責を担った。どちらを選んでも、株主や従業員に大きな影響を与える。一方的に偏った判断があったわけではなく、公平に対応した。こちらから先方(オーケー)に2度質問書を送り、経営者に来てもらって質問した。オーケーの店舗も見た。会社の企業価値を下げていないか、株主に不公平になっていないか。この2点の観点でやってきた」
「オーケーは業態が本当に違う。オーケー流を採り入れたら企業価値が上がるかもしれないが、本当かを多面的に検証した。同じ商品を売っていても、裏のオペレーションなどはたくさんある。オーケー流なら店を変えないといけない。これまでの関西スーパーではなくなる。全く違う店になった場合、売り上げは上がるかもしれない。ただ、これまで積み上げた棚や商品なども変わる。この際の大きなコストも企業価値に関わるため、大きな点として検討してきた」
「もう一点は、お客さんの回りやすさや従業員の職場環境などを考えた。効率性を重視するオーケーとは乖離がある。ブランドが離れることに懸念がある。H2Oとは親和性が高い。これまでの業務提携もあり、実効性が高いと判断した。多面的に真摯に検討して、このような結果になった」
■質疑応答 記事リンク■
・(1)株主「イズミヤは経営苦しい、考え直して」専務「経営環境から望ましいと判断」
・(2)株主「統合は従業員にとって良いことなのか」社長「関西で長く事業、安心感ある」
・(4)株主「株主をないがしろ」社外取締役「オーケー流なら店を変えないといけない」