神戸新聞NEXT
スマートフォンには情報があふれ、新聞社には日々、役所や警察、企業から洗練された内容の広報文が寄せられる。情報公開も進み、記者たちは街へ出なくとも“ネタ”の端緒をつかめる時代になった。
ふと立ち止まって考えてみた。今の新聞は、生活者の声を本当に聞いているのだろうか。面白いと思える記事を届けているのだろうか。
街で暮らす人々に出会い、ネットや広報文には載っていない声なき声を拾う-。アナログ的手法ではあるが、今一度、記者たちが街を歩き、市民と向き合い、読み応えのある記事を発信する。そんな期待を込め、2018年7月、マンスリーシリーズをスタートさせた。
市内9区中、8区を巡り、おかげさまで500回を刻むことができた。これからも現場でしか聞けない、目にすることができない多くのドラマを探しに街を歩きたい。(報道部デスク 藤原 学)