第7部 カワノ社長 河野忠友さん
(2)父の決断 「1カ月後再開」で団結
阪神・淡路大震災は、ケミカルシューズ業界に壊滅的な被害を与えた。カワノ(神戸市長田区)も例外でなく、本社と工場が全・半壊し、事業は一時停止に追い込まれた。発生翌日に出社した河野忠友さんは、がれきと化した一帯に目を疑う。が、靴のまちを炎が襲う中で、当時社長だった父忠博さん(82)は「1カ月で操業を再開させる」と宣言。その言葉に誰もが驚いた。(黒田耕司)
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