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立志編

米穀店いづよね(3) 新店 格安店に転換削られた体力

2018.01.06
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酒類販売店として1996年4月末に開業した「いづよね」。平日で300人が来店する人気店となった(1996年4月撮影、いづよね提供)

酒類販売店として1996年4月末に開業した「いづよね」。平日で300人が来店する人気店となった(1996年4月撮影、いづよね提供)

 1996年4月末、阪神電鉄石屋川車庫(神戸市東灘区)近くの高架下で、米穀店いづよねの新店舗がオープンした。阪神・淡路大震災までは配達が中心だったが、店頭販売に踏み切るに当たり、集客のため酒類の品ぞろえを強化した。試しに値引きすると、目に見えて来店客が増えた。店を切り盛りする川崎恭雄(やすお)は、開業後2カ月で酒の格安店に転換することを決めた。

 快進撃が始まった。安値だけでなく、販売促進にも力を入れた。毎月50万円をかけてちらし7万部を印刷した。強い印象を与えようと、水着姿でビール瓶を手にする自身の写真を掲載。その四隅に川柳や身辺雑記なども載せた。

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