立志編
アトラステクノサービス(3)起業 「技術力」と「信念」後ろ盾に
1997年初め。当時の勤務先だった油ろ過装置メーカーが事実上倒産した。今後の対応を考えるため、社長と鯛かおるは、神戸商工会議所垂水支部(現・西神戸支部)に向かった。相談に応じてくれた事務長から、心強い言葉が返ってきた。「技術力があるので、一緒に頑張りましょう」。
同社の油ろ過装置は、食材を揚げるフライヤーの油を循環させながら、ろ過紙に通してこすのが特長。フライヤーの使用中に不純物を除去できるため、作業終了時にろ過する装置に比べて、きれいな油を常に維持できる強みがあった。不純物がたまれば、ろ過紙を自動的に交換する機能も評価された。
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