第二創業編
配管工事会社 関西工事(4)本業 「愚直さ」で磨いた高い技術
関西工事は、代表取締役である久木元悦子の夫、明(72)が1970年に創業した。鹿児島県出身で中学生の時に尼崎市へ転居。卒業後、大阪の鉛加工会社に就職した。加工した鉛の板やパイプをタンクなどに取り付ける工事部門に配属された。
現場では、仕事の一部を委ねる外部の職人と過ごすことが多かった。ところが正社員である明と下請け職人の給与差は歴然だった。社会保険料などが差し引かれると、10代だった明の手取りは職人に比べて半分ほどの水準。「同じ仕事をしているのに給与単価があまりに違う」と、独立心が頭をもたげる。最初の就職先を18歳で退社し、工事の職人たちを束ねる「親方」に付いた。
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