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(9)富永貿易(神戸市中央区) 富永昌平社長(35)

2018.08.08
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富永昌平社長(右)に話を聞く甲南大学3年の深町肇さん=神戸市中央区御幸通5

富永昌平社長(右)に話を聞く甲南大学3年の深町肇さん=神戸市中央区御幸通5

多彩な商材を取り扱う=神戸市中央区御幸通5

多彩な商材を取り扱う=神戸市中央区御幸通5

 ミナト神戸で1世紀近く貿易業を営んでいる。時代の変化に合わせ、青果物の輸出から缶の輸入、飲料の製造と、巧みに経営のかじを切ってきた。特に品質にこだわった低価格飲料ブランド「神戸居留地」で広く知られる。甲南大の西村順二教授のゼミ生が、富永昌平社長を訪ねた。

 -歴史を振り返ると。

 「1923(大正12)年の創業以来、淡路島産のタマネギやカボチャなど青果物の輸出を手掛けていましたが、85年のプラザ合意で環境が一変。急激な円高で輸出が立ちゆかなくなり、輸入にシフトしました」

 -大変だったのでは。

 「台湾や韓国で安価に調達できる飲料用の缶に着目しました。国内の飲料メーカーに資材として卸し、さらに『神戸居留地』のブランドでオリジナル飲料を企画。国内の協力工場に製造を委託し、販売しています。スーパーのプライベートブランド(PB)商品の企画も舞い込み、飲料事業は主力事業に育ちました」

 -将来を見据え、どんな事業に注力しますか。

 「国内の人口が減っていく中で、成長の舞台を海外市場に求め、再び輸出に力を入れようとしています。例えば、日本の多彩な清酒をアジアや欧州、米国に届けたいと考えています」

 「とはいえ、国内市場を重視することに変わりはありません。市場シェアを高めることで、まだまだ成長を図れます。現在、日本の総代理店を務める英国紅茶ブランド『AHMAD TEA(アーマッドティー)』の市場開拓に注力しており、培った手法を他の商材にも生かすつもりです」

 -求める人材は。

 「老舗と言われるようになっても、ベンチャー精神を大切にしています。新しいことにチャレンジしたい仲間と一緒に働きたいですね」(まとめ・長尾亮太)

〈メモ〉1923(大正12)年創業。従業員125人。2017年12月期の売上高は393億円。世界35カ国の取引先から多彩な商材を調達する。18年春は4人を採用した。神戸市中央区御幸通5の1の21。TEL078・232・8600