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地元で働く ひょうご企業探訪2017

(3)渋谷油脂(神戸市中央区)

2017.08.09
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渋谷禎彦社長に話を聞く関西学院大3年の(左から)足立あきほさん、三川真子さん、岩崎あゆみさん=いずれも神戸市中央区海岸通

渋谷禎彦社長に話を聞く関西学院大3年の(左から)足立あきほさん、三川真子さん、岩崎あゆみさん=いずれも神戸市中央区海岸通

オリーブソープや廃油をリサイクルしたハンドソープなどの製品

オリーブソープや廃油をリサイクルしたハンドソープなどの製品

70年以上受け継がれる渋谷油脂の看板=神戸市中央区海岸通

70年以上受け継がれる渋谷油脂の看板=神戸市中央区海岸通

 創業93年になる神戸のせっけんメーカー。原料の油を釜でたき、約2カ月かけて仕上げる製法を50年ぶりに復活させ、自社ブランド製品の販売拡大に力を注ぐ。大手コンビニチェーンの店舗から出る揚げ物の廃油でせっけんを作るなど、リサイクル製品の提案にも積極的に取り組む。関西学院大の古川靖洋教授のゼミ生が、同社の渋谷禎彦社長を訪ねた。

 -会社として大事にしていることは?

 「丁寧なものづくりです。数量を追わず、品質を重視して作り上げた本物の品を提供してきました。創業当初から、灘購買組合(現コープこうべ)との取引があります」

 -新製品開発のポイントは。

 「世の中にはモノがあふれています。泡立ちがいい、肌に優しいなどの機能面だけでなく、お客さんの心にすとんと落ちるストーリー性が重要になっていると感じます。そこで昨年、日本最初の国営オリーブ園が神戸にあったという史実をもとに、『オリーブソープ』を売り出しました。もちろん、復活させた釜だき製法で作ります」

 -海外進出も視野に?

 「神戸の小さい会社ですが、ものづくりへの思いや製品の価値を、ネットでうまく世界に伝えられるようになりました。実際に使ってみて『いいな』と実感できれば、お客さんは続けて買ってくれます」

 -ものづくりへの姿勢は、どうやって共有しているのか。

 「全社員が自分でせっけんを作ります。料理でも気持ちを込めて作ると、食べた人にその思いが伝わる瞬間があります。せっけん作りも同じ。現場に携わることに尽きます」(まとめ・高見雄樹)

     ◇   ◇

 1924年に鈴木商店出身の渋谷義雄氏が創業。社員40人。2016年12月期の売上高は10億3千万円。神戸市中央区の工場を昨年堺市に移転。17年度は新卒と中途各1人が入社。神戸市中央区海岸通6番地。TEL078・335・5027