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地元で働く ひょうご企業探訪2017

(7)大月真珠(神戸市中央区)

2017.08.25
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大月京一社長(右)に話を聞く京都大3年の佐々木莉奈さん=神戸市中央区港島中町6

大月京一社長(右)に話を聞く京都大3年の佐々木莉奈さん=神戸市中央区港島中町6

真珠の選別、加工作業の様子(大月真珠提供)

真珠の選別、加工作業の様子(大月真珠提供)

 海の宝石・真珠の加工などを手掛ける。世界で流通する真珠の約7割の選別、加工が行われる神戸に拠点を置き、業界首位を走り続ける。宝飾会社などへの卸売りで高い存在感を誇り、近年はインターネット通販で消費者向けの小売りも強化する。京都大の若林靖永教授のゼミ生が、大月京一社長を訪ねた。

 -ビジネスモデルは。

 「法人向けの卸売りが売上高の8割超を占めます。当社で選別、加工した真珠に宝飾会社などが装飾金具を付け、ジュエリーショップや百貨店の店頭に並ぶ。消費者からは仕組みが見えにくいが、さまざまなブランド名で流通しています」

 -生産、加工、販売の一貫体制を掲げている。

 「もともと養殖から始めた会社で、今も福井、三重、鹿児島県などに養殖場があります。ただ、これだけでは追いつかず、国内外から幅広く仕入れる。国産のアコヤ真珠だと毎年、一級品の4割超を扱います。量が多いことで細かい基準での選別が可能になり、品質と品ぞろえを充実できる。それが強みです」

 -小売りも強化している。

 「創業80年を迎えた2010年にインターネット通販の事業部を設けた。『ムーンレーベル』という自社サイトで、1万8千種類を超える真珠宝飾品を扱っています。伸びしろが大きい分野。単に販路を広げるだけでなく、卸売りへの相乗効果も期待している」

 -経営の課題は。

 「真珠は養殖から商品化まで数年かかり需要動向に即応できない。さらに機械化が難しく、大量生産にも向かない。収益性を高める鍵は、希少性とブランドの打ち出し方。今後も工夫を重ねます」(まとめ・井上太郎)

 ◇ ◇

 1930(昭和5)年創業。従業員数約280人。2016年11月期の売上高は124億1500万円で、海外がほぼ半分を占める。17年度の採用は5人を予定。神戸市中央区港島中町6の4の1。TEL078・303・2111