ひょうごのロングセラー
(116)肥料「しき島・九重」-多木化学 化学と有機の長所合体
日本で初めて人造肥料を製造した多木化学(加古川市)。発売からそれぞれ約1世紀の歴史を持つ「九重」と「しき島」は、今も農家に愛用されている看板商品だ。創業者多木久米次郎(1859~1942)の時代に開発された。
双方とも、蛹(さなぎ)かすや菜種油かすなど動植物由来の原料と、リン鉱石を混合・化学処理し、1カ月ほど熟成させた後にさらに原料を加えて粒状にする。しき島は動物性原料が多く、九重は植物性中心で、それぞれ土中の異なる有用微生物を増加させる効果がある。農家は用途に応じて使い分けるという。
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