ひょうごのロングセラー
(120)豆樽-岸本吉二商店 めでたさ、手軽に演出
「よいしょ、よいしょ、よいしょ!」。威勢のいい掛け声とともに、木づちで上ぶたが割られる。鏡開きに使われる「菰樽(こもだる)」は、結婚式や祝賀会など晴れの席に華やかな彩りを添える。
明治以降、工業都市として発展した尼崎だが、酒どころの灘五郷に近いこともあって、江戸時代から農家の副業として菰作りが盛んだった。今では全国3社のうち2社が尼崎にある。明治30年代に創業した岸本吉二(きちじ)商店(尼崎市)は最大手だ。
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