兵庫県明石市は、災害時やその発生の恐れがある場合に、イオン明石ショッピングセンター(同市大久保町ゆりのき通3)の一部駐車場を一時避難場所として開放してもらう協定を、施設所有者のイオンリテール(千葉市)と結んだ。新型コロナウイルスの影響で避難所の「3密」対策が問われる中、市内最大の商業施設の協力で「車中避難」をしやすくする狙いがある。(長尾亮太)
市によると、新型コロナ感染防止対策で避難所の定員を3分の1に減らさざるを得ない半面、避難所以外へ逃れたい市民のニーズもあるため、市がイオンに協定を持ち掛けた。
一時避難場所となるのは、同ショッピングセンター「5番街」の3階建ての立体駐車場。JR大久保駅南方約500メートルに位置し、明姫幹線と接する。最大635台を収容。トイレを備え、避難者はテレビやラジオなどの災害情報の提供も受けられる。地震や津波、豪雨、洪水などの災害を想定しているという。
市とイオンリテールは2006年にも防災活動に関する協定を締結。災害時に同社が食料品や生活必需品を優先的に供給する取り決めとなっている。
車中避難の駐車スペースとして、市は現時点で明石中央体育会館(同市大久保町松陰)の約350台分、アスピア明石(同市東仲ノ町)で約200台分を確保している。









