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発行する「まちあるきマップ」シリーズが10作目に到達したヘリテージ明石の吉川悟代表=明石市東山町
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発行する「まちあるきマップ」シリーズが10作目に到達したヘリテージ明石の吉川悟代表=明石市東山町

 まちかどに残る明石の歴史を知って大切にしてもらいたい。そんな思いで、市民グループのヘリテージ明石が地区ごとに発行を重ねてきた冊子「まちあるきマップ」が、「金ケ崎・西脇」編でシリーズ10作目に到達した。路地を歩く中で目を引かれた風景や建物、碑などを載せており、シリーズを通して「ここにしかない面白さ」であふれている。

(長尾亮太)

 地域に眠る歴史的建造物を発掘し、保存と活用につなげようと、建築士らでつくるヘリテージ明石が2013年から発行する。取り上げた地区の小中学生に配って親子で話したり、まちを歩いたりしてもらっている。希望者にも配布しており、発行を重ねるうち、愛読者も出てきた。

 ネタ探しでは、メンバーや協力する明石高専の学生らが手分けしてまちを歩く。2回ほどの下見を経てテーマを決めた後、一般人を募ってまちを歩いたり、町内会長や寺の住職の話を聞いたりする。参加者の反響を加味して、掲載地点を約40カ所に絞り込む。

 1カ所につき約100字で説明し、写真を1枚付ける。明石高専建築学科の学生が表紙や地図のデザインを担当。表紙に各地区を題材にしたマンホールを描いて、裏表紙にはゆかりの和歌や俳句を載せる。浜国と呼ばれる明石高砂道に沿い「江井島」を皮切りに、宿場町だった「大蔵」「魚住」「二見」「城下」「人丸」「船上・林」「八木・東江井」「藤江・松江」と発行してきた。

 シリーズ10作目となる金ケ崎・西脇は初めて明石高砂道から離れて、旧山陽道沿いのまちを取り上げた。旧山陽道沿いには大久保の宿場町などがあり、「あと5、6冊は出せるのでは」とヘリテージ明石の吉川悟代表(68)は考えている。

■10作目は「金ケ崎・西脇」編 長坂寺遺跡や太子道など紹介

 まちあるきマップのシリーズ10作目となった「金ケ崎・西脇」編は、このまちで古代や中世に人びとが暮らしてきた歴史を感じさせる一冊に仕上がった。

 奈良、平安時代に古代山陽道沿いで運営された施設「駅家(うまや)」跡とみられる長坂寺遺跡や、聖徳太子ゆかりの遍照寺(魚住町長坂寺)へつながる「太子道」の道標などを紹介。太山寺道沿いに発展した西脇地区については、「明石市大久保町西脇」と「神戸市西区岩岡町西脇」が隣り合っている謎をひもといた。

 郵送料を負担すれば希望者に送る。ヘリテージ明石事務局の吉川工務店TEL078・911・3911

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