神戸市東灘区の阪急電鉄神戸線岡本駅近くの踏切で9月、特急電車と乗用車が衝突した事故で、東灘署などは15日、過失往来危険容疑で、乗用車を運転していた会社員の男(53)=同区=を書類送検した。
書類送検容疑は9月15日午後9時20分ごろ、同駅東側の踏切前の下り坂でブレーキ操作が不十分なまま停車し、遮断機が下りた踏切内に車を進入させ、下り特急電車と衝突させた疑い。容疑を認めているという。
同署によると、男は事故直後「後部座席にあったマスクを取ろうとしていた。サイドブレーキが甘かった」と説明。だがドライブレコーダーの記録などから、サイドブレーキはかかっておらず、ブレーキペダルの踏み込みも緩んだため、車が坂を下ったとみられるという。
衝突の弾みで、車は岡本駅ホーム横の線路上で止まった。男は軽傷、電車の乗客約450人にけがはなかった。阪急電鉄によると上下計101本が運休・遅延、約2万2千人に影響した。