兵庫県姫路市は1日、LGBTQなどの性的少数者カップルを婚姻に相当する関係と公認する「パートナーシップ宣誓制度」を導入し、1組目となる市内在住の61歳と58歳の男性2人に宣誓受領証を渡した。市役所を訪れた2人は「制度の導入を待ちわびていた。きょうは2人のけじめをつけられた日」と話した。
同市は1日から、同宣誓書を提出すると、宣誓受領証や宣誓受領証カードを交付する制度を開始。法的効力はないが、2人の関係を公的に証明する。市営住宅への入居が可能になり、生命保険の受取人として認められる場合もある。
この日は、清元秀泰市長が2人に同受領証を手渡し「制度導入を長い間待っていただいた。市民の多様な生き方を認め、応援したい」と祝福した。
18年間ほど共に歩んできた2人は、パートナーが手術を受けることになっても承諾書にサインすることができなかったという。「制度を利用すれば、身内として認めてもらえる」と聞き、1年ほど前から同市に相談していた。
2人は「街を歩いていると、男性2人だからか視線を感じることもある。公言するのは勇気がいるが、この日を迎えられてほっとしている」と話した。
宣誓希望者は電話かメールで宣誓日を予約し、事前審査に必要な書類を提出する。問い合わせは同市人権啓発課TEL079・221・2376
(安藤真子)