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透析患者の保護を訴える嘆願 関係団体が県と神戸市に提出

2020/05/08 19:23

 人工透析の治療を受けている新型コロナウイルスの感染者を守ろうと、兵庫県透析医会とNPO法人県腎友会などは8日、県と神戸市に対し、それぞれ医師ら約200人分の嘆願書を提出した。死亡リスクの高い透析患者を受け入れる医療機関を事前に設定しておくことなどを求めた。

 透析患者は免疫力が低く重症化しやすい上、週3回程度、数時間の透析治療を受けるため、院内感染する恐れがあるという。日本透析医会などによると、8日時点で新型コロナに感染した透析患者は全国に76人おり、うち死亡者は9人(死亡率11・8%)に上る。県内は感染者3人で、うち1人が死亡している。

 嘆願書は、透析患者や透析医療従事者のPCR検査の迅速な実施▽感染した透析患者が治療できる医療機関の設定▽透析患者を含めた感染者の専門医療機関の設定-を求める内容。

 この日、県透析医会の石井洋治会長は、県職員会館と神戸市役所(いずれも神戸市中央区)を訪れ、嘆願書を提出。担当者らに「大変な不安と危機感がある。集団感染による医療崩壊を防ぐため、今できる準備をしてほしい」と訴えた。(井川朋宏)

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