総合

「富岳」4冠でこちらも注目 最寄り駅名称どうなる?

2020/06/25 07:30

 神戸・ポートアイランドにある試験運用中のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が、スパコンの計算性能を表す主要4部門で世界1位となり注目を集める中、最寄り駅の名称の行方が揺れている。ポートライナーの「京(けい)コンピュータ前駅」。先代のスパコン「京」は既に撤去され、富岳は2021年度に本格運用が始まる予定だが、駅名変更は多額の経費が必要といい、どうなるかは決まっていない。(初鹿野俊)

 同駅は06年の神戸空港開港に合わせ「ポートアイランド南駅」として開設され、京が一部稼働した11年に現在の駅名に改称された。

 京の撤去などを受け、ポートライナーを運行する神戸市の外郭団体・神戸新交通は、市も交え対応を協議。駅名を変える選択肢の一方で「9年間で今の駅名が広く認知されている」「施設名にちなんだ駅名が、施設の移転後も維持されたケースはある」として現在の名称を存続させる可能性もゼロではない。ただ新型コロナウイルスの感染拡大でしばらく会議が開けず、検討は進んでいないという。

 担当者の頭を悩ませているのが、駅名を変更した場合の経費だ。看板の書き換え費用に加え、全国に影響が及ぶ交通系ICカードのシステム改修費や、ポートライナーと連絡する鉄道各社の路線図の更新費なども必要となり、少なくとも5千万円の経費が見込まれるという。コロナ禍で経営に打撃を受ける神戸新交通にとって小さい額ではない。

 同社は「できるだけ早く対応を決めたい」としている。

続きを見る

あわせて読みたい

総合

もっと見る 総合 一覧へ

特集