4日午後5時ごろ、兵庫県西宮市の津門川で「魚が大量に死んでいる」と住民から同市などに通報があった。市によると、コイやフナなど数十匹が浮いて死んでいるのが見つかった。津門川では2018年にも、JR山陽新幹線六甲トンネルの補修工事現場からモルタルを含む水が流出し、魚が大量に死んだ問題が起きた。
市環境保全課によると、阪急西宮北口駅に近い同市北昭和町付近から、上流の国道171号が通る同市丸橋町付近まで約1キロにわたり、魚が死んでいるのを確認した。
近くの西宮公同幼稚園園長で「津門川の自然を守る会」の代表、菅澤邦明さん(76)は地域住民らと川の清掃などに取り組み、環境保全に努めてきた。魚の大量死から約2年で、生息する魚の種類や数が徐々に戻ってきていたといい「津門川は安定した水質で約20種もの魚が生息する。やっと魚が戻ってきたのに残念でならない」と表情を曇らせた。(村上貴浩)