光り輝く真っ赤なシルエット。闇に浮かぶ要塞を思わせ、ミナト神戸を見守っているかのようだ。
改修工事で11月から足場の組み立てが進む神戸ポートタワー(神戸市中央区波止場町)。昼間は囲いに覆われた工事現場が、夜は不思議な光景を見せている。
本来は足元からライトがタワー上方を照らしているが、足場の囲いに遮られているため、くびれた真ん中付近より下に光が当たらなくなっている。夜空の景色にまぎれると、ライトアップされたタワー上部だけが浮かび上がって見える。
足場は徐々に積み上がっており、来年1月中にはタワー全体を覆う予定。「空中要塞」もやがて夜の闇の中に消えて、幻となりそうだ。(秋山亮太)