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講演会開催の経緯などについて説明する「組織罰を実現する会」の大森重美代表(右)と松本邦夫副代表=神戸市中央区橘通1、兵庫県弁護士会館別館
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講演会開催の経緯などについて説明する「組織罰を実現する会」の大森重美代表(右)と松本邦夫副代表=神戸市中央区橘通1、兵庫県弁護士会館別館

 重大な事故を引き起こした企業の刑事責任を問う「組織罰」について考える講演会「組織罰の根拠-犯罪学の観点から」が16日、大阪市北区のグランフロント大阪ナレッジキャピタルで開かれる。

 事故遺族らでつくる「組織罰を実現する会」の主催。日本の刑法では、個人の行為を対象とし、死亡事故が発生しても企業などの組織の刑事責任を問うことができない現状があり、同会は法整備を求めて活動を続けてきた。講演会は、昨年発行した冊子「組織罰はなぜ必要か」の出版記念を兼ねて企画した。

 元警察官僚の四方光・中央大教授が刑法での法人処罰論などを紹介するほか、尼崎JR脱線事故や中央自動車道笹子トンネル(山梨県)天井板崩落事故の事故調査書を基に、企業の処罰の在り方について考えを示す。また、組織罰実現を求め、各事故の遺族らが思いを語る。

 尼崎JR脱線事故で長女を亡くした大森重美・組織罰を実現する会代表(73)と笹子トンネル事故で長女を亡くした松本邦夫副代表(71)が、開催を前に会見。松本副代表は「事故は起きたが組織の責任は問えないでは、組織の安全意識も甘くなる。罰することではなく、組織事故を防ぐことが組織罰の一番大きな目的」と法整備への理解を呼び掛けた。

 午後2時~4時半。会場は北館タワーB10階。入場無料。定員100人(予約不要)。冊子販売も予定する。事務局TEL0798・68・3161(篠原拓真)

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