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「BLOW&JOB」の稽古風景(肖藝凡さん撮影)
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「BLOW&JOB」の稽古風景(肖藝凡さん撮影)

 劇団不労社の公演「BLOW&JOB」が3~5日、神戸・新開地の神戸アートビレッジセンター(KAVC)である。ブラック企業を切り口にした「一望監視型プロレタリア暗黒喜劇」と銘打ち、代表の西田悠哉が作・演出を手掛ける。(田中真治)

 大阪大の学生劇団を母体として2015年に結成、「恐怖と笑い」のあわいを狙った作劇で注目される。今回の作品は、KAVCの選抜企画「FLAG COMPANY」のため20年に企画。新型コロナウイルス禍による2度の延期を経て上演にこぎ着けた。

 舞台はウェブ広告制作会社の一室。その中央には、パフォーマンス向上を名目に360度カメラが据えられている。監視塔のような存在により、利益最優先の働き方は加速。自由を奪われていく非人間的な世界が戯画的に描かれる。

 「見ること、見られることの『まなざし』の問題が大事なポイント」と西田。サルトルやフーコーの思想を参照し、内面や行動を変容させる「監視と権力」のテーマに切り込んだ。客席もU字形に配置し、「観客が視線を自覚的に体験するような演出を考えている」という。

 延期中も外部公演などに参加して経験を重ね、脚本にも社会情勢の変化を反映してきた。「時間をかけたことがうまく作用し、集大成的な作品になる」と自信をにじませる。

 3日午後7時▽4日午後2、6時▽5日午前11時、午後3時-の5回。一般前売り3200円、当日3500円。予約は劇団サイトから。KAVCTEL078・512・5500

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