日本と中国は29日、国交正常化50年の節目を迎えた。戦後の断絶で、日本にいた中国人は母国を往来できなくなり、神戸では華僑の互助団体が同志の暮らしを支えた。正常化で「ようやく」と喜び合って半世紀、両国の関係は冷え込みが言われる。長く団体の事務局を務めた石嘉成(せきかせい)さん(88)=神戸市北区=は「狭苦しい感じになった」と嘆き、平和の尊さを説く。
石さんは1934年に台湾南部の嘉義市で生まれた。単身で日本に出稼ぎしていた父親に呼ばれて40年末、母親、きょうだい5人と尼崎に移り住んだ。
戦火が激しくなると、空襲で家を焼け出され、崩れかけた建物の塀の陰で身を守った。終戦後は神戸に移り、貿易会社に勤めたり、父の真珠の加工を手伝ったりした。
日中の国交が途絶えたため、日本の華僑は相続や残してきた親族への送金の手続きなどが難しくなった。神戸では同じ境遇の中国大陸出身者約50人が57年、互助団体「神戸華僑連誼(れんぎ)会」を立ち上げ、相談が寄せられた。石さんは64年から事務局で働いた。
日本は当時、49年に成立した中華人民共和国ではなく、中華民国(台湾)を中国を代表する政府とみなす立場を取った。石さんは、大陸系の連誼会の窓口となったため「兵庫県警や台湾の特務機関から常に目を付けられた」という。尾行され、交友関係を細かく調べられた。
70年以降、西側主要国が相次いで中華人民共和国と国交を結び、71年には中華民国に代わって国連の代表権を獲得した。そして72年9月29日、日中首脳が共同声明に調印した。「やっと肩身の狭い思いから解放される」。神戸では、連誼会のメンバーがバンザイして祝った。
連誼会は76年に「神戸華僑総会」に改称した。中国の総領事館が大阪に開設されたが、当初は華僑総会がパスポート取得申請や相続の手続きなどの窓口業務に当たった。領事館が華僑の家族関係や身元を把握できておらず、総会が確認作業を担ったとされる。
その後も華僑総会は、成人式や国慶節に合わせた催しなどを続ける。現在は、石さんの次男鋒(ほう)さん(44)=神戸市須磨区=が事務局長を務め、神戸の華僑ネットワークを結ぶ。嘉成さんは「日中友好は私たちの根幹であり希望。できることを続けたい」と話している。(竜門和諒)
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