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土師守さん
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土師守さん

 1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件を巡り、当時14歳で逮捕された「少年A」に関する全事件記録が廃棄されていた問題で、最高裁は10日、当時の神戸家裁職員ら関係者を対象に、聞き取り調査をする方針を明らかにした。事件で次男の土師淳君=当時(11)=を亡くし、神戸家裁に調査を要望していた父の守さん(66)は「今後の適切な記録管理のため、きちんと調査して公表してほしい」と訴えた。

 廃棄が発覚した10月20日、神戸家裁は「現在の運用からすると適切ではなかった」と認めたが、経緯などは調査しない方針を示していた。土師さんは同28日、代理人弁護士と神戸家裁を訪れ、記録廃棄について調査を求める要望書と陳述書を提出していた。

 最高裁の方針転換を受け、土師さんは10日、神戸新聞の取材に「国は記録文書が国民の財産と言っているので、(調査結果を)きちんと説明するべき」と述べた。「誰かの責任を追及するのではなく、今後の適切な記録管理のために調査を求めている。調査した上で公表してほしい。もう待つしかない」と語った。

 聴取は、年内にも最高裁が予定する有識者委員会の初会合に向けた準備として、当時の廃棄の経緯などについて複数の関係者から話を聞く。神戸家裁は、連続児童殺傷事件の記録は2011年2月28日に廃棄された可能性が高いとしている。

成人未満失われた事件記録
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