丹波

純米生酒「鴨庄百人一酒」が今季初出荷 ラベルも縁起良く一新

2020/12/19 05:30

 兵庫県丹波市市島町上牧の鴨庄酒造が手掛ける、地元産のコシヒカリで醸した純米生酒「鴨庄百人一酒」の新酒が、20日に今期初出荷を迎える。今年は同酒造の次期社長、荻野弘之専務(53)が初めて製造の指揮を執り、一升瓶と四合瓶各約500本が出来上がった。地元の仏版画家、観瀾斎さんと書家の栗原周玉さんによってラベルも一新され、七福神の笑顔が並ぶ、縁起のいい仕様になった。(真鍋 愛)

 同酒造は、1867(慶応3)年に創業。鴨庄百人一酒は同酒造で一番新しい酒で、2004年、米の売れ残りに悩む地元住民の雑談をきっかけに生まれた。コシヒカリは本来、酒にするには雑味が多いが、同酒造が独自の製法で醸したところ、甘口で口当たりがいい酒に仕上がったという。

 今期は約900キロのコシヒカリを使い、仕込みは11月初旬に始まった。出荷日は従業員と鴨庄地区自治振興会の役員らによる、手作業のラベル貼りが毎年恒例だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で、従業員のみで行った。新ラベルは、コロナ禍の早期収束への願いも込められているという。

 父で社長の信人さん(84)は「今年は今まで以上にすっきりとした味わいの、きれいな酒になった」と太鼓判を押す。弘之さんは「元々は地域活性化のために始まったお酒。鴨庄の特産品として、さらに浸透すれば」と期待を込める。

 一升瓶2600円(税込み)、四合瓶1300円(同)。20日の予約分の出荷が終わり次第、同酒造などで販売を始める。同酒造TEL0795・85・0488(原則土日祝日休み、午前9時~午後5時)

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