数千台が整然と並ぶ光景は圧巻だった。ポルシェ、ベントレー、メルセデス・ベンツ…。懐かしの大衆車「スバル360」を目にした時には鳥肌が立った。
「ここで手に入らない車はあるのか!」。興奮はおさまらず、展示品を何度も何度もなめるように見入った。
神戸市中央区小野浜町にある超巨大中古車オークション会場。通常は、中古車を買い付けにくる業者しか入れない“聖域”に潜入した。
映画館のような大きなビジョンに、次々と映し出されていく数千台の車。車種、年式、走行距離、売り先はあるのか、ライバルの出方はどうか。さまざまな状況を瞬時に判断しながら、入札を繰り返す買い手たち。勝負にかかる時間はわずか数秒だ。
神戸港から世界へ。『静かな戦場』中古車オークション会場で繰り広げられる、知られざる戦いを取材しました。詳しくは11月3日の別刷りをご覧ください。(奥平裕祐)
2018/10/30