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もの知り投資学

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 今回は、上場投資証券(ETN)という商品を見ましょう。「指標連動証券」と呼ばれることもあります。名前を聞いてお気付きかもしれませんが、上場投資信託(ETF)によく似ているので類似点や違いを踏まえて紹介しましょう。

 ETNはETFと同様に、価格が株価指数や商品先物価格などの「指標」に連動するよう設計されています。2006年に初めて米国で上場された比較的歴史の浅い商品で、ETFと比べてまだ知名度は低いようです。

 証券取引所に上場しており、証券会社に口座を開けばETFと同じように売買できます。少ない金額から投資できる点や元本保証がない点も、ETFに似ています。

 一方、例えば株価指数に連動するETFには、実際に株式が組み込まれています。しかしETNは大手の証券会社や銀行などの金融機関が指標と連動した価格でいつでも買い取ると約束(保証)しているだけで、価値の裏付けとなる資産はありません。

 このため、発行会社がつぶれると、ETNが無価値になってしまう恐れもあります。

 半面、裏付け資産がない(持つ必要がない)ので、外国人の投資が規制されている新興国の株価などETFでは扱えない指標を対象とした商品もつくることが可能です。

 ただ、今のところ東京証券取引所には、原油先物やココアやトウモロコシを含む農産物先物などに連動する計29銘柄のETNが上場されているだけで、選択の幅は限られています。

 ETNはETFに比べると、市場が大きくありません。取引量が少ないと、価格が急激に上下したり、売りたい時に売れなかったりするリスクがあります。

 また、これまで投資の対象として一般的でなかった指標に関する情報は入手が難しいことも考えられます。ETNを活用するときも、事前に十分な研究が必要です。

2015/10/14
 

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