連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

もの知り投資学

  • 印刷
拡大

 手持ちの株でお金を稼げる「貸株サービス」というサービスをネット証券などが提供しています。長期間保有する予定の株があれば、配当金や株主優待以外の利益を得る方法として検討するのもいいでしょう。

 貸株サービスでは個人投資家が保有株を証券会社に貸して、レンタル料に当たる「貸株金利」を受け取ります。証券会社は借りた株を、さらに機関投資家などに貸して「金利」を稼ぎます。

 証券会社によって違いますが、上場株はほぼ貸株サービスの対象と考えていいでしょう。貸株金利は、日々の株価終値を使って計算され、月ごとに払われます。投資家に人気の銘柄ほど高く設定され、最低でも株価の0.1%程度のようです。

 貸し出し中も株の売却はいつでも可能で、利益の確保や損失回避のタイミングは自分で計ることができます。また、株式分割があったときは、それを反映して株が返却されるため、不利益を被ることはありません。

 気を付けたいのは、株を貸し出すと名義が証券会社に変わることです。そのため、貸し出し中は株主総会の議決権や配当金、株主優待をもらうといった株主の権利がなくなります。

 株主の権利を使いたい場合は権利確定日に株を返してもらって自分の名義に戻します。毎回、貸し出しや返却の手続きをするのは面倒なので、各証券会社には株主優待を自動的に受け取れるサービスがあります。株主優待と株主総会での議決権の権利確定日が同じなら、議決権も得られます。

 また多くの場合、配当金の代わりに「配当金相当額」が支払われます。税引き後の配当金の額と同じですが、雑所得となるため他の株で生じた損失と損益通算できず、税負担が重くなることがあります。

 貸した株は証券会社の資産となるため、投資者保護基金の対象外です。証券会社が経営破綻したら、全部または一部が戻らない恐れがあることも覚えておきましょう。

2015/11/4
 

天気(9月6日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 10%

  • 35℃
  • ---℃
  • 10%

  • 35℃
  • ---℃
  • 10%

  • 36℃
  • ---℃
  • 10%

お知らせ