自動車レースの最高峰と言えばF1ですが、そのとんでもない速さはサーキットのコースだけでなく、給油やタイヤ交換のピットストップ作業においてもモータースポーツ界ではトップレベル。そのタイムは驚異的でF1のピットストップ作業の世界最速はなんと1.82秒で、レッドブル・レーシングが記録しています。他のチームでも3秒以内で4本のタイヤを入れ替えるのが基本となっています。
通常のクルマのホイールは、5本もしくは4本のホイールナットによって取り付けられていますが、F1の場合はセンターにあるナットだけで交換でき、しかも特殊なホイールガンによって一瞬で緩めたり締めたりできるのです。このホイールガンは強大なトルクを発生させるため、経験のない素人が使えば簡単に手首を捻ってしまい怪我すると言われています。そのためF1のメカニックが2秒を切るタイムを叩き出すのには相当な練習量が必要なのです。
そんなとんでもないF1のピットストップ作業が、渋谷のど真ん中に特設された『Red Bull Race Day Shibuya Pit』で疑似体験できます。残念ながら本物のF1やホイールガンを使ったものではありませんが、レッドブル・レーシングのF1マシンの模型を使用しマキタのインパクトレンチでタイヤ交換するもののかなり本格的です。チャレンジは2人1組で行い、1人はタイヤ交換とスタートとストップのスイッチを押す担当で、もう1人はナットを外す作業のインパクトレンチを担当するため、2人の息があった的確な作業が求められます。
タイヤ交換チャレンジである「Red Bull PIT STOP CHALLENGE」は、12月14日~19日まで開催され、18歳以上であれば誰でも参加可能。F1用のホイールやタイヤは超軽量なので、女性でも簡単に持ち上げることができます。なおこのイベントは12月19日に明治神宮外苑特設コースで開催される『Red Bull Race Day』の関連イベントとして開催されるものです。
またオープン前日の13日にはレッドブル・モータースポーツをたっぷり楽しんでもらおうという趣旨で、大学の自動車部によるタイヤ交換チャレンジ『Wings for Students Red Bull Motorsports Gathering』も先行開催しました。
参加したのは東京大学、早稲田大学、慶應大学、法政大学、立教大学、東洋大学の自動車部で全20人。実際にタイヤ交換にチャレンジできるのは2人で交換するのは右前輪のみ。10分間の作戦タイムのあとに順にタイヤ交換していき、2回チャレンジしてベストタイムを競います。優勝したのは慶応大学で8.65秒という素晴らしいタイムを叩き出し、賞品として『Red Bull Race Day』の招待チケットがプレゼントされました。ただサプライズとしてイベント終了後には参加者全員にも招待チケットがプレゼントされました。
この『Wings for Students Red Bull Motorsports Gathering』のあとには、『Red Bull Race Day』で明治神宮外苑の公道をレーシングマシンで爆走する予定の笹原右京選手(Super GT)、大湯都史樹選手(Super GT)、大津弘樹選手(Super Formula)による1時間以上に渡るトークショーも行われました。各選手は学生たちと年齢が近いこともあり質問に気軽に答えていました。
選手3人は「公道はサーキットとは違い路面状況もわからず、セッティングもどうしたらいいのやら」と戸惑いながらも、当日は楽しみだと語っていました。『Red Bull Race Day』のチケットはすでに完売しており、入手困難なプラチナチケットですが、「特別有料配信チケット」や「無料配信」も行っているためオンラインで見ることはできます。まずはその前に、渋谷でタイヤ交換にチャレンジしてみませんか?
◇ ◇
『Red Bull Race Day Shibuya Pit』
会場:ZeroBase渋谷(東京都渋谷区道玄坂2-5-8)
開催時間:平日11:00~19:00 土日10:00~19:00
(まいどなニュース特約・鈴木 博之)
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