神戸市内の神戸新聞専売店員らを毎朝、毎夕、泣かせるのが配達エリア内に続く坂、坂、坂…。中でも須磨専売所(同市須磨区須磨浦通5)の「きつね坂」は半端ない。最高勾配は何と42・6%。西川正文所長(63)は「きつねもきついが、一ノ谷はさらに“難敵”。また、須磨離宮公園前は傾斜が緩やかやけど、結構長い」と、坂自慢が口をついて出てくる。
試しにきつね坂を上ってみたが、数秒で息切れする始末。横を通り過ぎるタクシーも気のせいか動きがゆっくりに見える。
「この地域は自転車での配達は無理」と西川所長。一ノ谷の坂を上る時には前のかごに新聞をたくさんいれて、比重を前にしないとひっくりかえるという。
「阪神・淡路大震災では店も全壊し、部数も大きく減った。そこからはい上がったことを思えば、坂ぐらいなんのその」と力を込めた。(長沢伸一)