2011年8月21日、相撲個人決勝で中里の打越(左)を下手投げで下し、優勝を決めた報徳の佐藤=姫路市網干区、網干南公園相撲場
2011年8月21日、相撲個人決勝で中里の打越(左)を下手投げで下し、優勝を決めた報徳の佐藤=姫路市網干区、網干南公園相撲場

 13年前の夏、兵庫県姫路市で相撲の中学日本一に輝いた少年が20日、自身にとって重大な決断を下した。大相撲の関脇、貴景勝関(28)=本名佐藤貴信、芦屋市出身、常盤山部屋=だ。秋場所3日目に首痛で休場。そしてこの日、日本相撲協会に引退届けを提出した。

 記者にとって思い出深いアスリートだ。2011年8月、姫路市網干区の相撲場であった全国中学校体育大会の相撲競技を、写真記者として取材した。個人決勝に勝ち上がったのが、当時報徳中(西宮市)3年の佐藤少年だった。

 相手は、後に大相撲で阿武咲となる青森・中里中の打越奎也さん。佐藤少年は当時からライバルだった相手を激しく突き押し、豪快に投げた。悲願の優勝。そしてびっくりするようなアクションを起こした。