大相撲の元大関で芦屋市出身の貴景勝関(28)=本名佐藤貴信=が、現役引退を表明した。身長175センチと力士としては小柄ながらも、押し相撲を極め、大関在位30場所で4度の優勝を達成。しかし近年は首の痛みに苦しみ、28歳1カ月での早すぎる引退となった。阪神地域の関係者からは惜しむ声や功績をたたえる声が広がっている。(地道優樹、池田大介)
地元の芦屋神社では優勝時に幕を飾るなどして応援を続けてきた。2018年の初優勝後には貴景勝関がお礼参りに訪れたといい、宮司の山西康司さん(54)は「素晴らしい取組の数々は忘れられない」と思いを巡らせた。
貴景勝関は西宮市の仁川学院小3年で相撲を始めた。同校の卒業生らでつくる「にがわ貴景勝後援会」の久(ひさ)義裕会長(62)は「首のけがを抱えながらもよく頑張った。本当にお疲れさまでした」といたわる。