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7番勝負での健闘を誓う豊島将之九段=5月31日夜、関西将棋会館
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7番勝負での健闘を誓う豊島将之九段=5月31日夜、関西将棋会館

 将棋の「お~いお茶杯第63期王位戦」(神戸新聞社主催、伊藤園特別協賛)の挑戦者決定戦は、豊島将之九段(32)=兵庫県尼崎市=が池永天志(たかし)五段(29)を破り、挑戦者に決まった。豊島が藤井聡太王位(19)=竜王・叡王・王将・棋聖=に挑む構図は2期連続。関西将棋会館(大阪市福島区)で行われた対局後、豊島は「前回よりもいい戦いができるようにしっかり準備したい」と意気込みを語った。

 紅白リーグでいずれも4勝1敗だった豊島と池永はいずれも居飛車党。挑戦者決定戦は角交換相腰掛け銀の戦型となり、序盤は後手番の池永が好形を維持しながら玉を往復させて豊島の動きを待った。

 八大タイトル初挑戦がかかっていた池永は昼食休憩直後の56手目で自玉近くの歩を突き、積極策に転換。果敢な攻撃を受けた豊島は玉を8八~4七~5四~1七と大移動させて安全を図った。一方で豊島は池永玉を左右から攻め、最後は即詰みに討ち取った。

 昨夏は竜王、叡王の二冠を保持していた豊島。藤井との王位戦7番勝負(1勝4敗)では返り咲きを果たせず、叡王戦(2勝3敗)、竜王戦(0勝4敗)でもタイトルを藤井に奪われて無冠になった。

 「タイトル戦に出場できる保証がなくなったので、7番勝負への出場が決まってうれしく思う」と、ほっとした様子で語った豊島。「知らない局面になっても形勢判断ができる場面は増えている」と自らの成長を語りつつ「最近はつまずくポイントが増えており、改善している途中。1カ月弱しっかり準備して、最後までどちらが勝つか分からない戦いをしたい」と語った。

 今期王位戦7番勝負は28日に愛知県犬山市で開幕し、7月20、21日には神戸・有馬温泉の「中の坊瑞苑」で第3局が指される。(井原尚基)

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