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復帰戦を勝利で飾った山中竜也(撮影・鈴木雅之)
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復帰戦を勝利で飾った山中竜也(撮影・鈴木雅之)
復帰戦を勝利で飾った山中竜也(撮影・鈴木雅之)
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復帰戦を勝利で飾った山中竜也(撮影・鈴木雅之)
復帰戦を勝利で飾り、婚約者の足立綾子さん(右)と笑顔を見せる山中竜也=神戸市立中央体育館(撮影・鈴木雅之)
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復帰戦を勝利で飾り、婚約者の足立綾子さん(右)と笑顔を見せる山中竜也=神戸市立中央体育館(撮影・鈴木雅之)

 元世界ボクシング機構(WBO)ミニマム級王者の山中竜也(真正)が6日、3年8カ月ぶりの復帰戦となるライトフライ級6回戦を神戸市立中央体育館で行い、須藤大介(三迫)を5回1分52秒TKOで破った。26歳は「まだスタートライン。目標は世界チャンピオン」と2階級制覇へ意欲を燃やした。

 堺市出身の山中は2018年7月、世界王者として臨んだ2度目の防衛戦で敗れ、その後硬膜下血腫が判明。日本ボクシングコミッション(JBC)の規定で選手ライセンスが自動失効し、23歳で現役を退いた。

 だが昨年、再発の可能性が健常者と変わらない場合、ライセンスの再発行を認めるとJBCが規定を変更し、復帰がかなった。

 山中はこの日、ひげをたくわえた精悍(せいかん)な顔つきでリングへ。1回、強烈な左ボディーとアッパーで観客のどよめきを誘うと、「自然に出た」という右のカウンターでダウンを奪った。

 以後も顔面、ボディーに連打を浴びせてぐらつかせ、5回、一方的に打ち込んで決着。「プレッシャーはあったが楽しかった」と笑みを見せた。通算成績は山中が20戦17勝(6KO)3敗、須藤は19戦7勝9敗3分け。

 復帰戦に向けては、真正ジム出身で世界3階級制覇王者の長谷川穂積さんから「スパーリングでは調子が良くても、試合では全然違うかも」と助言されたのが生きた。実際、山中は「緊張から足が重かった」といい、防御を意識し乗り切った。

 引退後は大阪・北新地でおにぎり店の店主として働く一方、競技への思いを断ち切れず、海外も含めて競技続行の可能性を模索。ジムでの練習をやめなかった。7歳上の婚約者が見守る中、元王者は「一戦一戦に勝ち、もっと進化した姿を見せたい」と語り、新たな船出を迎えた。(藤村有希子)

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