滝川第二高校(神戸市西区)サッカー部員と化学同好会のメンバー計約40人が10日、不法投棄が目立つ西区平野町の杉山池周辺の竹やぶで、ごみを拾い集めた。池自体の清掃を予定していたが、大量に見つかったタイヤなどの回収に時間がかかり、手を付けられなかった。
企画したのは、池の隣接地に環境配慮型サッカー場を整備する一般社団法人「マイスター」(同区)。国連の持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶ一環として、法人メンバーの母校でもある同校に呼び掛けた。
部員らが竹やぶを管理する神戸市の許可を得て入ると、真横を通る県道から投棄されたとみられる粗大ごみなどが、斜面に散乱。特にタイヤは100個を軽く超え、サッカー部3年の黒井海舟副将(18)は「想像を絶した」と驚いていた。28日に開幕する全国高校選手権に出場するイレブンが、バケツリレー形式で運び上げた。
2時間ほど作業したが、回収できたごみは全体の半分ほど。同法人と連携し、杉山池の水質浄化にも取り組む化学同好会の田尾悠力(ゆうり)さん(12)=滝川第二中学校1年=は「(現状に)腹が立った。投棄している人に(しないよう)理解を求めたい」と憤っていた。(有島弘記)