釣り竿の根元がパチパチと光る。小さな火花だ、かわいいな、と眺めていてはいけません。これ、落雷の兆候です。釣り人のtomo(@0909_masuko)さんが「こうなったら釣りはやめ時」とTwitterに動画を投稿すると、「初めて見ました!」「怖っ」「無事でなにより」と話題になりました。動画撮影時、どのような天候だったのでしょう。落雷を避ける方法は? tomoさんと釣り具メーカーに聞きました。
■根元から放電「非常に危険」即時避難は正解
tomoさんが撮影したのは2021年12月25日、クリスマスの夕方。湾岸に面した川崎市の東扇島西公園で海釣り中でした。曇り空からみぞれ混じりの雨が降る中、カーボン製の釣り竿の根元からパチパチと音がし、撮影したといいます。稲光は見えず、雷鳴も聞こえませんでしたが、tomoさんは「撮影だけして、すぐに竿から離れました。落ち着いてから竿を回収しました」とあわてて現場を離れた当時を振り返ります。
釣り具メーカーのがまかつに取材すると、tomoさんの即時避難は正解だったようです。カーボン製の釣り竿の根元が放電している状況は「非常に危険な状態。雲の中にいるようなもの」と指摘します。がまかつは自社ホームページで「カーボンロッドは素材の特性上電気をよく伝えます」「避雷針のようなモノ。使用中、雷が発生したときは釣竿をただちに仕舞込むか、釣竿からすぐ離れるようにして下さい」と呼びかけています。担当者は「稲光や雷鳴が確認できなくても危ない。ただちに竿を置いて避難してほしい」と話しました。
■釣り竿の放電現象、危険性知って
釣り竿の放電現象は珍しくないのでしょうか? tomoさんは「釣りをしていると良くあります、特に梅雨など雷が多い時期です。竿を握る分には違和感はありませんが、リールで釣り糸を巻いたり、投げたりすると一気に放電します」と話します。動画がTwitter上で拡散されると、「知らなかった」という反応もありました。tomoさんは「釣りブーム、アウトドアブームと言われておりますが、この様な現象から天候の変化が分からない方も沢山おられます。釣り人ですら知らない方がおられました。そんな方達に注意を促して頂ければ幸いです」と話していました。
(まいどなニュース・伊藤 大介)
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