20日、現役引退を決めた元大関貴景勝(芦屋市出身)。兵庫出身で大関となった力士は、今から40年以上前の2代目増位山(姫路市出身)以来だった。7月の名古屋場所まで通算30場所に渡って在位し、横綱不在の時期に孤軍奮闘した28歳の歩みを振り返ると、「名大関」と呼んでも過言でない。
■4度の賜杯
幕内優勝は計4度。2018年11月の九州場所、20年の11月場所、23年1月の初場所と9月の秋場所だ。大関が最高位だった力士の中では、最多となる魁皇(現浅香山親方)の5度に迫る数字だ。
近年30場所以上在位した主な大関と比べると、栃東は3度、豪栄道は1度。貴景勝は優勝同点や準優勝も大関として5度経験し、それを上回っているのは7度の魁皇と元大関千代大海(現九重親方)の2人だけだ。

























