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停電に断水、食用品や乾電池はすぐ完売 2018年の台風被害に学ぶ「防災の日常化」

2021/09/07 05:30

 関西を中心に甚大な被害をもたらした2018年9月の台風21号。関西国際空港の連絡橋が破損し、空港に数千人が取り残されるなどした災害は、記憶にある人も多いだろう。

 この台風で、兵庫県伊丹市内に住む記者の自宅は4日昼~6日夕の丸2日間、停電と断水に見舞われた。4日は生後11カ月だった長男の発熱で在宅していた。豪雨と突風が次第に強まるものの、「大丈夫だろう」とのんきに過ごしていたときに、家中の電気が切れた。夫から「お風呂に水ためて」とメールが来ていたのに失念し、程なくして水も出なくなった。

 自宅周辺のスーパーやコンビニが軒並み臨時休業し、開いていても食用品や乾電池は完売。買い置きの飲料水とガスのおかげでカップラーメンは食べられたが、何より困ったのがトイレやほ乳瓶の消毒などに使う生活用水だ。トイレを1回流すのに10リットル以上が必要で、水くみのために自宅近くの公園を何往復もした。

 この台風を教訓に、懐中電灯や乾電池を買いそろえた。最近では、近年提唱されている「防災の日常化」を実践しようと、長期保存がきく缶詰や、スマートフォンのモバイルバッテリーを購入する準備を進めている。

 防災グッズ一式を集めるのは正直気が重いが、節目のタイミングや子の成長に合わせて一つずつ買い足すのは、イベントのようで楽しい。台風シーズンが本格化する今こそ、各家庭に合わせた防災の心得を身に付けてほしいと願っている。(久保田麻依子)

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