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「1・17KOBEに灯りをinながた」の実行委員長だった和田幹司さんの妻俊江さん=神戸市中央区加納町6(撮影・鈴木雅之)
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「1・17KOBEに灯りをinながた」の実行委員長だった和田幹司さんの妻俊江さん=神戸市中央区加納町6(撮影・鈴木雅之)
和田幹司さん
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和田幹司さん

 阪神・淡路大震災の発生からもうすぐ27年。神戸市中央区にある「慰霊と復興のモニュメント」には11日、復興に向けて心血を注いだ故人らの名前も刻まれた。同市長田区の追悼行事「1・17KOBEに灯りをinながた」で、実行委員長を務めていた和田幹司さん。「あなた、本当にご苦労さまでした」。妻の俊江さん(75)は目を潤ませた。(三島大一郎、貝原加奈)

 長田で生まれ育った和田さん。震災で自宅は全壊した。幸い家族も全員無事だったが、ふるさとは壊滅的な被害を受け、見渡す限りがれきになった。

 直後、全国から駆け付けたボランティアらが汗を流す姿を目にした。「自分もできることを」。有志らと、被災者に情報を伝えるミニコミ誌を創刊した。その縁で、コミュニティー放送局「FMわぃわぃ」のパーソナリティーも務め、倒壊家屋の撤去作業や仮設住宅の様子などを伝えた。

 また、カメラメーカーの社員だった経験を生かし、街の定点撮影も。変わりゆくまちを撮り続けた。20年以上街を歩き回り、1500枚以上を記録してきた。

 俊江さんは生前の和田さんの活動については詳しく知らなかったが、「いつも近所の人から相談を受けているような人でした」と振り返る。今年10月に77歳で亡くなってからも、自宅には毎日のように知人らが弔問に訪れ、遺影を前に思いで話に花を咲かせるという。

 この日、俊江さんは遺影に使った夫の写真を抱いて、モニュメントを訪れた。「活動の手伝いは何もしてあげられなかったけれど、主人が活躍した証をこうして残せてうれしい」と目に涙をたたえて、ほほえんだ。

【特集ページ】阪神・淡路大震災

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