阪神・淡路大震災の遺族やボランティアらでつくるNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り(HANDS)」(神戸市北区)元理事の足立悦夫さんが29日午前3時半ごろ、誤嚥(ごえん)性肺炎のため、兵庫県豊岡市内の病院で死去した。91歳。同県養父市出身。葬儀などは近親者らで行う。
足立さんは、1995年の震災で長男の伸也さん=当時(27)=とその妻富子さん=同(25)=を亡くした。2000年、2人が住んでいたアパート近くの石屋川公園(神戸市灘区)に、生きた証しとして桜の若木5本を植樹。妻朝子さんらと毎春、2人をしのぶ「桜を囲んで語る会」を開いてきた。HANDSでは、02年の発足時から14年まで理事を務めた。