神戸-宮崎航路の新造船「フェリーたかちほ」に取材で乗ったとき、船内のロビーやレストランなどあちこちのテーブルにゆで卵のようなものを見つけた。薄い茶色も、滑らかな曲面も、手のひらに包み込めるサイズ感も、ゆで卵そのもの。固定されていて持ち上げることはできないが、これはオブジェだろうか?
「それは、通称『ゆれ卵』です」
運航する「宮崎カーフェリー」(宮崎市)の郡司行敏社長が教えてくれた。波や風でフェリーが突然大きく揺れたとき、転倒を防ぐためにつかむ手すりのような役割だという。確かに、つかみやすい。
フェリーたかちほは今年4月に就航したばかり。旧造船より個室を大幅に増やすなど、設備を充実させた。「ゆれ卵」もその一つ。
神戸港と宮崎港を十数時間で結ぶ航路は、内海を出て太平洋を進む長旅だ。天気が悪い日には、旅のお供に「ゆれ卵」をどうぞ。(金 慶順)









