兵庫県朝来市が地域密着の特産料理の開発を進めており、飲食・物販施設「山城の郷」(同市和田山町殿)で試食会を開いた。但馬ビーフやホットドッグ、のり巻き、肉吸いの4品で、参加者から高い評価を受けた。今後、同市観光協会と協力して飲食店への普及や、特産料理としての定着を進めるという。(小日向務)
同市には、食材はあっても特産料理が少ないとされてきた。約2年前に同市の4観光協会を統合して「朝来市観光協会」を立ち上げた際、特産料理の開発などに取り組む部会を内部に設立。地元になじみがあり、手軽で安価な食材の利用や多数の店舗が参加しやすい料理-などの方針を定め、同市としては初めてとなる特産料理の開発を進めてきた。
新たに考案した料理は4品で、会場では観光協会や商工会、料飲組合のメンバーや和田山、生野高校の生徒らが試食し、料理の説明を聞いた。
うち2品は、山城の郷のレストランが提案。但馬ビーフとタマネギをしょうゆベースのソースで炒め、レタスなどを挟んだ「但馬牛ドッグ」と、サンショウ入りの塩をまぶした鶏の唐揚げの「但馬鶏ドッグ」で、澤田昇料理長は「試験販売は好調で、近く正規メニューに加える」と説明した。
一方、多々良木フォレストリゾート「CoCoDe」の有本卓央施設長も2品を紹介。但馬牛と岩津ねぎ、豆腐を使った「但馬牛の肉吸い」と、白米の中に厚焼き卵を入れ、のりにごま油などを塗った韓国のりで巻いた「あさご巻き」を開発した。
試食した和田山高2年の生徒(17)は「ホットドッグが特においしかった。両方食べたいので、半分のサイズもほしい」と話した。生野高2年の生徒(17)は「あさご巻きの卵焼きは星形とか丸形とかにしたら写真映えするのでは」と提案した。
今後、参加店舗を募る一方、インターネットなどを使ったPRなどに取り組む。同協会TEL079・668・9177









