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黒井城跡につながる登山道の入り口。クマの出没で立ち入りが規制された=23日午前、丹波市春日町黒井
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黒井城跡につながる登山道の入り口。クマの出没で立ち入りが規制された=23日午前、丹波市春日町黒井

 23日午前4時半ごろ、兵庫県丹波市春日町黒井、黒井城跡に向かう登山道で、同市内の男性(66)がクマに襲われ、左脚のひざ付近をかまれ、軽傷を負った。同県警丹波署によると、クマは体長約1メートル。黒井城跡は猪ノ口山(標高356メートル)の山頂にあり、山道は立ち入りが禁止された。

 同署によると、男性は1人で山を登っていた。登山道の中腹で背後に物音がして振り返るとクマがいたという。男性は自力で下山し、帰宅後に119番した。

 登山道の入り口周辺にはパトカーなどが派遣され、防災行政無線でクマの出没に注意が呼び掛けられた。週に1回程度、友人と黒井城跡へ登るという女性(71)は「クマの痕跡は見たことがあったが、あまり心配していなかった。もし登ってもいいと言われても怖い」と話した。

 兵庫県内では毎年、人がクマに襲われる被害が年間2件程度出ている。県森林動物研究センター(丹波市)には4月以降、今月23日までの3カ月弱でツキノワグマの目撃と痕跡の情報が93件寄せられた。今月20日には都市部に近い芦屋市北部の鷹尾山登山道でもクマ1頭が目撃されている。

 県内での人身被害は昨年11月、佐用町で散歩中の高齢女性がクマに襲われ、重傷を負って以来7カ月ぶり。県内のツキノワグマの推定生息数は2020年1月時点で約670頭という。

 同センターの野口和人さん(52)によると、ツキノワグマは6~7月は雄が餌を求めたり、発情期に入って雌を追ったりして、行動範囲を広げて活発に動く。クマと遭遇した場合は「背を向けず、クマを見ながらゆっくり後ずさりをして離れたらいい」としている。

 

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