松田青子
岸田衿子さんの詩集に『いそがなくてもいいんだよ』という一冊がある。本のタイトルにもなっている言葉は、その中の詩の一つ「南の絵本」に出てくるフレーズだ。「いそがなくたっていいんだよ」ではじまるこ
福田和代
ほかほかの豚まんを食べながら、ああ、破壊されたウクライナの街でドラム缶の焚火(たきび)とお茶で暖を取る人たちに、食べてもらいたいなあと思う。
今月の初め、慶応義塾大学で旧ソ連地域
鷲田清一
メンバーのほとんどがすでに鬼籍に入っておられるから、ずいぶん昔の話になるが、「東京やなぎ句会」というのがあった。いろんな分野で活躍する御仁が、どんなに忙しくても月1回集まる。
高山なおみ
このところ、太陽の昇る位置がだんだんに移ってきて、もうじき隣の建物に隠れてしまいそう。それでなんとなく、日の出を見ない朝が続いているのだけれど、小鳥たちの声のおかげで自然に目覚めます。
小川洋子
拙著、『ホテル・アイリス』が映画になった関係で、先日、主演俳優の永瀬正敏さんにお会いする機会があった。撮影の間、ずっと手元に置き、読み返していらしたという文庫本は、ロケ地となった台湾の海の香り
イラストレーターWAKKUNこと涌嶋克己
あっという間の2年間。24回の連載も、今回で最終回となりました。
読んでいただいたみなさま、本当にありがとうございました。
「もらった種とまいた種」のタイトルどおり
牧村英里子
2月になると必ず思い出す。ヴェルディ生誕200周年にあたる、2013年のイタリアで過ごした1週間を。
【ミラノ】 ジュゼッペ・ヴェルディ。「オペラ王」の異名を冠するイタリアの大作
先日退陣を表明した菅政権だが、発足後間もない時期に日本学術会議会員候補の任命拒否という出来事があった。これは、菅政権の固有性にとどまらない、日本の大学や学問の、国家・社会に対する位置を象徴的にあらわしている。
日本で新型コロナウイルス感染が確認されて1年が過ぎた。その勢いは止まらない様相だ。
ちょうど1年前の旧正月(春節)の休みに、家族と一緒に神戸へ帰省した。当初の予定では春節の休みが
この連載は自分自身の大学生活を振り返りながら、「大学時代にやってよかったこと」というテーマでスタートしました。読書の効用や恋愛の醍醐味(だいごみ)、書いて削って磨く卒論などについてさまざまなこ