空き家への侵入盗を繰り返したとして、兵庫県警たつの署は２１日までに住所不定、無職の男（３７）を逮捕、送検した。同県の太子町やたつの市、姫路市などの空き家で２年近く生活し、冷蔵庫を借用して晩酌した形跡もあったという。

　同署は、２０１９年１２月～２１年９月の空き家約２０軒での窃盗など計６９件、１７万円相当（うち現金約１０万円）を裏付けたとしている。うち５件で起訴され、公判が続いている。

　同署によると、男は太子町在住だったが家を出て山中で野宿生活を送った後、さい銭盗や空き巣を繰り返すようになったという。日中は盗んだ自転車で移動して夜は空き家で寝泊まりし、カセットコンロで自炊した形跡もあったという。

　捜査の端緒は「空き家に人がいるようだ」との近隣からの情報提供だったという。同署は「高齢化で空き家が増えている。異変を感じたら警察に相談して」と呼び掛けている。