兵庫県姫路市は10日、市が管理するJR姫路駅北側広場のエスカレーターで、9日早朝に男性1人が転倒し、膝を打撲するなどの軽傷を負ったと発表した。委託業者がエスカレーターの運転設定を誤り、本来は上り方向にすべきところ事故当時は逆向きになっていたことが原因という。
市によると、事故の起きたエスカレーターは、JR姫路駅と路線バス乗り場や山陽姫路駅を結ぶ連絡デッキにつながっている。長さ約20メートル。2基が並び、地上から見て左側が上り、右側が下りと決まっていた。夜間は運転を停止し、一帯の管理を委託している業者が毎朝起動作業を行っている。
上り下りの設定は、エスカレーターにある操作盤で切り替えられるといい、事故当日の午前6時に起動する際、委託業者社員の思い込みで運転方向を左右逆にしたという。
男性は本来上りである左側のエスカレーターに乗ろうとしたところ転倒。その後、市に連絡したことで設定ミスが判明し、約5時間後の午前11時前に正しい方向に改められた。市産業振興課は「起動後に別の社員による確認を徹底するなど、再発防止に努める」とした。