ごきぶりホイホイ」などで知られる殺虫剤大手のアース製薬(東京)は19日夜、実験に使った害虫を弔う「虫供養」を兵庫県赤穂市の妙道寺で営んだ。坂越工場(赤穂市)の研究員ら約80人が、商品開発の礎となった虫に感謝して手を合わせた。
同工場の研究所ではゴキブリ約100万匹など約100種の生物を飼育。殺虫剤の効果を試した虫たちに感謝しようと30年以上、年末に開いている。
寺の本堂には、ムカデやダニなどの「遺影」を掲示。社員は千羽鶴ならぬ「千羽蚊」を折ってささげた。同工場の川口美香子部長は「ありがたいという思いを込めて虫の成仏を祈った」。昨年、初の著書となる「きらいになれない害虫図鑑」を出した有吉立(りつ)課長は「害虫を嫌うのではなく、知ってもらうため、啓発を続けたい」と話した。(坂本 勝)









