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仕事納めに異例の常任委 神戸市教委、教員間暴力受け謝罪締め

2019/12/27 12:04

 「令和最初」の年の瀬を迎え、兵庫県内の官公庁や民間企業は27日、仕事納めとなった。神戸市の教育現場を巡る問題など、業務最終日まで対応に追われ、区切りを付けられないまま越年する職場もあった。

 神戸市教育委員会は問題が相次いで浮上した1年を象徴するように、2019年の最後を謝罪で締めくくることになった。

 この日は午前中から市議会常任委員会があり、市立東須磨小学校(同市須磨区)の教員間暴行・暴言問題で外部の調査委員会に渡すべき資料に提出漏れがあったことを報告。仕事納めに常任委が開かれるのは異例で、長田淳教育長ら幹部が「被害教員や関係者の皆さまにおわび申し上げます」とそろって頭を下げた。

 調査委の報告書は年内公表の予定だったが、今回のミスで越年が確実に。今年は、長時間の別室指導を受けた市立高の生徒が自殺を図った問題や、事故が相次いだ組み体操への対応でも市教委の姿勢が問われた。

 葺合署(同市中央区)では、城垣敦夫署長が、年末年始の警戒を怠らないよう署員に訓示した。県内では指定暴力団の山口組と神戸山口組の抗争とみられる事件が相次ぎ、同署管内でも今年8月、組員が銃撃された。容疑者を逮捕したが、城垣署長は「住民の不安は解消されていない。今後も暴力団対策の手を緩めないこと」と強調した。

 「暴言問題で注目を浴び、恥ずかしい1年」と振り返るのは明石市幹部。泉房穂市長(56)が立ち退き交渉を担当する職員に「火を付けて捕まってこい」などと暴言を浴びせて引責辞職し、出直し選挙を含む2回の市長選で当選した。

 この幹部は「市民に大きな迷惑を掛けた。人口増など明るい話題があるだけに、襟を正し、来年はいい年にしたい」と話した。

 社員が晴れやかな気持ちで仕事納めをした企業も。

 日本中を沸かせたラグビー・ワールドカップ日本代表に選手4人を送り出した神戸製鋼所(神戸市中央区)の広報担当者は「一人一人がそれぞれの役割を果たしてくれ、会社としても誇りに思う」。神鋼ラグビー部は昨シーズン、18大会ぶりの日本一に輝いた。年明けにはトップリーグ開幕を控え「連覇に向けて頑張ってほしい」と期待を寄せた。(田中陽一、村上晃宏、藤井伸哉、横田良平)

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