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震災の記憶、私たちがつなぐ 神戸の新成人に聞く

2020/01/13 20:03

 「成人の日」の13日、兵庫県内17市町で成人式が開かれた。阪神・淡路大震災の4~5年後に生まれ、街の復興とともに育った世代。神戸の会場では新成人が、直接には知らない震災の記憶をつなぐ思いを語った。

 震災で阪神高速神戸線が倒壊した現場の近くに暮らす大阪大2年の女性(20)=神戸市東灘区=は、幼稚園の頃に母親から当時の様子を教えられた。「『同じ状況になったらどうしたらいいかな?』と聞かれるうち、いつか自分にも起こると考えるようになった」と振り返り、「自分も子どもを持てば、母がしてくれたように問い掛けながら伝えたい」

 同志社女子大2年の女性(20)=同市須磨区=も、父親から繰り返し聞かされた。倒壊した家屋に埋まった近所の人を助けた話が印象に残っているといい、「いつ起こるか分からない災害に備えることが大切だと思う」と話した。

 須磨消防署の男性消防士(20)=同市垂水区=は災害現場で救助活動を担う「専任救助隊」を目指す。市水道局の職員だった父親は、震災直後から生活用水の確保に奔走したと伝え聞いた。「災害が起きれば、父のように被災者の力になりたい」と力を込めた。(伊田雄馬、川崎恵莉子、田中宏樹)

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