但馬や西播磨の6警察署を3署に統廃合する再編整備案について、兵庫県警は14日、2020年10月ごろとしていた実施時期を、21年3月ごろに延期すると明らかにした。再編後の名称も大幅に変更。自治体や住民からの要望を一部、反映させた。18日開会の県議会定例会に改正条例案を提出する。
14日に開かれた県議会警察常任委員会で説明した。県警はこれまで、佐用署をたつの署▽養父署を朝来署▽豊岡北署を豊岡南署-にそれぞれ統合し、統合される3署を「分庁舎」とする案を公表。今年10月をめどに再編するとしていた。
しかし、各自治体の首長や議会、住民らから、署の存続を求める声や治安悪化を危ぶむ声が多く寄せられたため、県警が再検討。より丁寧に住民らに説明する必要があるとして、実施時期を延ばした。
また、統合される署の名称についても、分庁舎を「警察センター」に変更。統合先の副署長が各センターの所長を兼任し、警部級の連絡調整官を置く。
養父署と朝来署を統合し、朝来署を「南但署」にするとしていた案については、「京都に似た名称がある」「朝来の文字が残らない」などの住民意見を踏まえ、「南但馬署朝来本庁舎」に修正する。(岡西篤志)